英語学習に限った話ではないのですが、学習において、同じ教材を何度も繰り返すことは、とても重要だと言わざるを得ません。
簡単に理由を述べると、一度目で「理解したつもり」の事柄が、二度目で別の角度からの理解が可能になり、何回か繰り返しているうちに「感覚で身につく」ようになるからです。
そして、これは当たり前ですが、同じ教材を繰り返しているうちに、その教材にある情報が、記憶や知識として定着してくる、というベネフィットも忘れてはなりません。
もくじ
「同じ教材での繰り返し学習」と「多読多聴」のバランス
上述のようなベネフィットは理解しつつ、上のレベルを目指す英語学習者としては、同じ教材ばかりで学習していると学習内容が偏るのではないかと不安になりますし、全く反対の「多読多聴」という勉強法もあります。
どっちなんじゃい!
と混乱するのも無理はありません。
ですから、個々人のレベルや目指すところ、それに個々人が置かれている環境などを考慮して、「同じ教材での繰り返し学習」と「多読多聴」のバランスを決めればよいのです。
※なお、ここでいう「多読多聴」には、英会話レッスンなどの「会話」練習も含みます。
一般的に、初級レベルでは、「同じ教材での繰り返し学習」を9割ぐらいにしてよいと思います。
具体的にはTOEIC700点以下の学習者を初級レベルの学習者として想定しています。
このレベルの学習者にとっては、まず知識や英語の感覚みたいなものを養うことが必要なので、英語学習全体の中の「同じ教材での繰り返し学習」の割合を9割ぐらいにしたほうが良いと考えます。
そして、残りの1割で、BBCやCNNのニュースを読んだり聞いたり、オンライン英会話レッスンで会話の練習をする、という具合です。
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繰り返すことは快感だ
繰り返し学習は、脳にとても良い影響があるような気がします。
私は脳科学者ではないので、あくまでも学習者目線で、そんな気がする、という感想しか言えませんが、本当にそのように感じます。
1. 達成感と自己効力感
何度も繰り返すことで、できなかったことができるようになったり、「あ!そういうことなのか」と理解が深まったりすると「成長している!」という達成感を感じます。
これが「自己効力感」を高め、学習へのモチベーションにつながります。
よいループに入れますね。
2. 脳の報酬系が働く
脳は「成功体験」に対して快楽物質を分泌する、ということを聞いたことがあります。
例えば、英語のフレーズを繰り返し練習し、スムーズに言えるようになった瞬間、脳は「よくやった!」と感じ、快感を得るのです。
きっとこれが、その快楽物質なんでしょうね。
3. 習慣化と安心感
繰り返し学習を続けると、それが習慣になります。
習慣化された行動には心理的な「安心感」が生まれ、ストレスなく続けられるようになります。
ルーティン化された学習は「心地よいリズム」を生み出し、心理的な安定が図られます。
4. フロー状態に入る
一定のレベルに達すると「フロー状態」(没頭して時間を忘れる状態)に入りやすくなります。
この状態では学習がスムーズに進み、楽しさを感じながら深く学ぶことができます。
私が活用している教材
現時点(2025年6月)で私が活用している教材は、二つあります。
なお、私は、紙の本を好まないため、ここで挙げるのは、二つともデジタルコンテンツになります。

1.スタディサプリENGLISH TOEIC対策
一つ目は、スタディサプリENGLISH TOEIC対策です。
Webブラウザやスマホのアプリ一つで、リスニングとリーディング、語彙、文法、ディクテーション、シャドーイングといった学習ができるサービスです。
月額一定のコストがかかりますが、とにかくコンテンツが充実しており、操作性に優れているので課金する価値は十分あります。
また、「TOEIC対策」ではありますが、英語基礎力の底上げにぴったりな教材なので、TOEICを受ける予定のない人にも十分お勧めできる内容です。

2025/6/2時点の継続学習状況
この記事を作成している2025/6/2時点で、連続学習日数は1144日で、総学習時間は956時間です。
これだけ続けられるのは、コンテンツが優れていて、かつ操作性が良好であることにほかなりません。
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2.カランメソッドテキスト
二つ目は、カランメソッドのテキストです。
カランメソッドそのものは、講師について行われる英会話トレーニングですが、予習復習用のテキストがあります。
カランメソッドのトレーニング中は一切テキストを見ることは許されませんが、レッスン中に出てくる文章はすべてテキストになっており、予習復習が可能なのです。
なお、カランメソッドのテキストには紙のテキストもあります。
私は上述の通り紙のテキストがあまり好きではないので、デジタルのテキストを利用しています。
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カランメソッドのテキストは、「カランメソッドトレーニングありき」で使うべきなので、先に紹介したスタディサプリENGLISHとは異なり、誰にでもお勧めできるものではありません。
また、解説はすべて英語になっていて日本語の解説は一切ありませんので、日本語の解説がどうしても必要、という人は、スタディサプリENGLISHのほうがいいでしょう。
まとめ
英語学習において、「同じ教材を何度も繰り返すこと」は必須です。
一方で「多読多聴」も重要なのですが、各学習者の目的やレベルに応じて比率を決める必要があるでしょう。
(現在の私は「同じ教材での繰り返し学習」と「多読多聴」のバランスが7:3ぐらい)
そのための教材選びも重要です。
私はスタディサプリENGLISH TOEIC対策と、カランメソッドテキストをお勧めしています。
この二つの教材は、入門レベルの人から中上級者まで、幅広い範囲の人が有効活用できる教材だからです。
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運営者情報
なまえ:Tomoko プロフィール: 外国語には興味があるものの日本生まれの日本育ち、親も超ドメスティックという環境で育ちました。 英語はオンライン英会話をメインに勉強してきており、これまでに10社以 ...
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